「管理監督者」認定のハードルは高い!残業代を払わないリスク

労務管理

 「管理監督者」認定のハードルは高い!残業代を払わないリスク

残業代に関する法規制

雇用契約に基づいて従業員を雇用する場合には、賃金や労働時間その他の労働条件を明示することが必要で、月給制での賃金の支払いをしている場合に、雇用契約や就業規則で定められた所定労働時間を超えて就労した従業員に対しては、予め定められた月給としての賃金に加えて、所定時間外労働の対価としての残業代を追加して支払わなければならないのが原則です。

「管理監督者」なら残業代の支払いは不要

こうした残業代支払義務の例外の1つとして、いわゆる「管理監督者」と呼ばれる立場にある従業員の場合には労働時間等に関する規定が適用されず、残業代の支払義務がないことになっています。ただ、いわゆる「管理監督者」は「監督若しくは管理の地位にある者」と法律上は定められていますが、その意味は一般的な意味合いでの単なる「管理職」とは異なります。

残業代不要な「管理監督者」は経営者と一体的立場にある者に限られる

法律が定めるいわゆる「管理監督者」の意味については、行政解釈として「労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にある者」の意味で,名称にとらわれることなく、出社退社等について厳格な制限を受けない者がこれに該当するか否かを実態に即して判断すべきであるとされています。裁判所も、職務内容が部門全体の統括的な立場にあること、部下の人事考課や労務管理上の決定事項についての裁量権を有すること、特別手当の支給を受けるなどの待遇を受けていること、自己の出退勤につき自分で決定できることなどを、実態に即して評価判断しています。

これらの要素を満たす実態がある立場の者でないと、肩書としては統括責任者のような名称を付与したとしても、法律上残業代の支払義務がない「管理監督者」とは評価されないので、注意が必要です。

プロフィール

自分の写真
企業や個人事業主向けに経営全般のコンサルティングサービスを提供しています。事業運営の様々な場面で想定される色々なリスクを分析、検討、評価し、そのマネジメントを支援することで紛争やトラブルを予防し、万一、紛争やトラブルに巻き込まれた場合でもその解決までのお手伝いをしています。

このブログを検索

関連サイト

関連サイト
Facebookページ

QooQ